大菊栽培(その10)                もどる   トップページにもどる


9月12日
 国華横綱、国華金山、精興春姫の芯蕾(7mm)を残し、2、3、4、5番目の脇蕾を取り、6、7、8枝を残しました。
 また、福助鉢の国華金越山の蕾を1つにしました。
 本蕾の真下に、トウモロコシみたいに脇蕾が5つほど密着していましたので、本蕾を傷つけないように爪の先で、コロコロと動かしてみると、トウモロコシを取っているように面白く取れました。
 傷口にはビーナイン250倍を筆で塗っておきました。
 サプロール(殺菌剤)とバロック(殺ダニ剤)、スミナイス(殺虫剤)の混合液に、尿素を混ぜて散布しました。 この尿素の葉面散布が葉を大きくするそうです。

9月13日
 朝早く起きて、ミズゴケをすべての鉢の上に敷きました。前からミズゴケを敷こうと思っていたのですが、なかなかやる動機や機会がなく、今回やっと買ってきて敷きました。敷いていれば病気や線虫で下葉を落とさなくてもよかったのですが。
 鉢に水をかけるときに、水の勢いで鉢中の土が洗掘されて、軽いパーライトだけが地表部にたまってしまっていて何とかしたいのと、来週は北海道に4日間家族旅行に行くので菊鉢の乾燥を避けたかったというのが本音です。
 ミズゴケはなんとなくジメジメしていて、良いイメージが無かったのですが、病気を防げるので来年からは初期から使用してみたいと思います。
 しかしミズゴケは500gで1000円、今回は200g使ったけど、用土の中では一番割高なのでは?

 全ての鉢に大菊液肥PKの500倍を与えました。

9月14日
 朝早く起きて全ての鉢にハイポネックス粉2000倍を与えました。
 また、ダルマ、福助に尿素1000倍を葉面散布しました。葉の表裏に丁寧にかけましたが、葉にかけると葉が大きくなるのですから、幹にかけてしまうと、背丈が成長するのではないのでしょうかね。

9月15日
 全ての鉢に大菊液肥PK500倍とキング1000倍を与えて、追込み終了としました。今日以降はあげないことにします。
 ダルマ、福助には尿素1000倍を葉面散布しました。
 
 5号鉢切花用の泉郷ひな祭は、1鉢は芯蕾を、もう1鉢は脇蕾を残しました。その下のわき目をとり、5番以降を残して調整用としてみます。
 
この鉢は芯蕾を残し2番、3番、4番を落としました。 この鉢は芯蕾と2番、4番を落とし3番を残しました。

9月16日
 朝早く起きて苗を観察し、脇芽や蕾の整理をやった。40鉢を見回るだけで約1時間かかる。
 6時に起きて作業するが7時には子供たちが起きてしまい作業は中断。朝飯食べて会社に行く前の10分で、全ての鉢に水をやって出かけた。
 
 今年の菊栽培も結構肥料を多く与えすぎたような気がする。自分では参考書やいろいろなアドバイスである程度の菊の性質がわかっていて、控えているつもりなのだけどなんか与えすぎたような気がする。
 でも今年の菊は肥料を与えた割には、厚物系は肥大していないようで、管物系は多肥ぎみの気がしてならないです。
 このページを見ている名人たちは、無茶な育て方をやっていると思っているのかもしれないでしょう。
 でも菊の前に立って観察していると『自分はこうやりたいんだ』という気分になり、参考書やアドバイスを考えながらも自分の思ったようにやってしまいます。
 そのような気持ちも、年数を重ねて経験を積むうちに変化するのでしょうね。10年後にこのホームページを読み直してみたら『馬鹿な栽培をしていたな』と思うのでしょう。
 

9月17日
 朝早く起きて、苗を観察する。
 福助、ダルマの『玉光院』の蕾を一つにする。
 取った傷口にビーナインを筆で塗った。

 三本仕立ての『玉光院』は、『天』が一番小さく『人』が一番大きくなってしまった。
 幹や葉の大きさもかなり違う。
 仕方が無いので、『人』の芽先下にビーナインをかけて強引に逆転させることにした。
 1鉢しか育てていないので、どうしてもこれを展覧会に出さなければならない。
 たしか玉光院は花首がヒョロっと伸びると思うので、今度は『人』が極端に低くならないよう十分注意します。

 ちなみに22日まで北海道へ旅行するので、この間の菊の世話を、義母に頼むことにします。
 と言っても水を与えてもらうだけですが。
 このところ毎日日記を書いていますが、しばらく更新できません。

9月18日
 増土をしました。
 まずネフレッシュをパラパラとまいてから、赤玉土とクンタンを混ぜた土を鉢上まで盛り、苦土石灰とオルトランをまいてミズゴケを敷きました。
 

9月19日
 旅行の出発の朝、クイーン500倍液を与えて、その後で水で洗い流しました。
 義母に水遣りを頼みました。

           22日まで旅行中

9月23日
 旅行から帰って菊を見てみると、ショック!
 なんと、玉光院がしおれていました。水のかけ過ぎによる根グサレだと思います。
 ガッカリですが、義母を責めることもできないのであきらめます。 
 それにしても、今年はこの失敗が多いです。
 培養土がいけないのでしょうか?どうも土中が息苦しそうな感じがします。去年に比べると水もちが良すぎます。来年は排水性を重視した方がいいのかも知れません。今回は突き固め植えをやったのですが、突き方が強過ぎるのかもしれない。土の微塵が締まったように固くなっていました。
 来年はゼオライトなども入れて根グサレ対策も考えなくちゃいけない。それと用土の消毒も。
 何事も経験で1年で結果を出そうとは思ってはいませんが悔しいです。
 この経験を繰り返せば、5年後には最高の用土ができそうな感じがします。 用土つくりは難しい。

 福助を4日ぶりに見ると、背丈が大きく成長していました。40cmをオーバーしているのもありました。ほとんどが37cm以上です。
 あと一ヶ月で40cmを超えないか心配です。
 また福助の葉の先端が枯れています。
 窒素負けのようです。おそらく止肥に使用した乾燥肥料が原因だと思います。3本仕立てでも窒素負けが出たので、注意して少量を使ったつもりなのですが出てしまいました。粉状の乾燥肥料は効きが良すぎなのでしょうか。来年は国華園の肥料に戻そうかと思います。
 
 改めて菊栽培の難しさを痛感しました。
 ショックが大きいです。

9月23日
 菊花会の会長から電話がありました。今年は菊花会50周年なので、協賛金を募集しているとのことでした。とりあえず断ることができなかったので、5000円を寄付することにしました。式典当日は菊花会の表彰式があるので、表彰式に出るのは別途10000円かかるそうです。
 さすがに、表彰式の会費については実際に入選するがわからないし、審査後考えることにしてもらいましたが、お金がかかるものです。
 今年の菊にかかったお金で、菊花会に支払うお金が最も多いです。これに比べれば菊資材なんて安いものです。

 ちなみに、寄付金5000円を会長宅まで届けに行ったので、会長の栽培場を見せてもらいました。 2階のベランダで3本仕立て15鉢、福助5鉢、ダルマ1鉢をやっています。
 前にはビルが建ってしまったので栽培条件はあまりよくないそうです。
 栽培方法は普通で、全体に勢いが弱い感じがして大丈夫なのかと思ったのですが、唯一感動したのは下葉が全部残っているのです。
 病気もありませんでした。木の勢いが弱い方が健全なのでしょうか。
 福助を見せてもらうと、丈が15cm位しかありませんでした。福助には力を入れていないそうです。
この菊花会では、メインが3本仕立てで、ダルマ、福助は出品数が少ないそうです。
 去年は3本仕立て160鉢に対して、ダルマ10鉢、福助8鉢、切花は16花だそうです。
 これはチャンスです。
 『君は何か出せるものはあるのかね?』と聞かれたので、とりあえず3本仕立て2鉢、とダルマ福助切花を少々と答えました。

 よし、ターゲットをダルマ・福助に絞って、この人気の無い部門の2冠を狙うぞ!
 でも入賞したら表彰式に出るために1万円払わなければならない。
 
 

9月24日
 切花、3本仕立ての脇蕾の整理をしました。
 まだ1つにはしないで、徐々に切り取っていきますが、どのタイミングがいいのかは判らないので、迷うところです。厚物は9月中には1つにしようと思います。
 

9月25日
 北海道の旅行中で、ジョイフルAK(ジョイフル本田の北海道版)に入ってみたら、農薬がたくさん売っていた。 欲しかった殺ダニ剤をゲットした。
 買うには身分証明書と印鑑が必要なんですね。
 空港で疑われる可能性があり飛行機の手荷物で持ってこれなかったので、実家から宅急便で送ってもらいました。
 コテツ、ニッソランX、ピラニカ、サンマイト、カルホス、ストロピー、アドマイヤー粒剤
 さっそくコテツとストロピーを使って消毒をしました。
 関東のジョイフル本田では農業資材コーナーで売っているそうです。今までは園芸コーナーを探していたので見つけられませんでした。
 しかも農業用は値段が安い。

 コテツ(殺虫殺ダニ剤)、ストロピー(殺菌剤)、ダコニール(殺菌剤)を散布。

9月28日
 競技花『精興春姫』の蕾の大きさをそろえるために、一番小さい蕾の脇枝を1本落として調整しました。
 10月までには、芯蕾一つにしていく予定です。
 3本仕立て、切花1本仕立てにアミノPK1000倍を与えました。

9月29日
 切花、3本仕立て蕾の脇枝をまたづつ1本落として調整しました。

9月30日
 切花、3本仕立て蕾の脇枝をまたづつ1本落として調整しました。
 福助の丈が、毎日5mmほど伸びていく。蕾の付近は伸びていないのだが、全体が伸びているようだ。
 あと一ヶ月、メジャーで丈を計りながらドキドキしています。

10月1日
 会社が休みで晴天の良い日だったのだが、家族サービスのため、まともに菊を観察できなかった。
 朝、クイーン1000倍で潅水し、切花・3本仕立て蕾の脇枝をまたづつ1本落として調整しました。
 国華金山、国華金越山の蕾が盛り上がって花びらが展開してきました。他の品種はまだ青いのに、ちょっと早すぎるのではないのかと心配です。

 切花、3本仕立て蕾の脇枝をまたづつ1本落として調整しました。国華金山、泉郷五色、精興春姫(競技花)の蕾が一つになりました。
 

10月2日
 菊を観察していると、一部の品種にアブラムシを発見。1週間前に防除したのに。
 ニッソランV(殺虫殺ダニ剤)、マネージ(殺菌剤)、ダコニール(殺菌剤)を散布しました。
 切花、3本仕立て蕾の脇枝をまたづつ1本落として調整しました。
 

10月3日
 朝から大雨、ベランダにはまともな雨よけが無いので、困っています。
 窒素負けだと思っていた葉先の枯れが、どうやら薬害によるものらしいことがわかりました。
 原因は、株元に撒く殺虫剤でしょう。今までまともに計量して与えていなかったので、多量だったのかもしれません。来年は計量スプーンを使って正確に散布しようと思います。
 肥料負けでないとすれば、自分としては止め肥以降そんなに肥料をやっていないイメージを持っているのですが、実はこの控えめ程度がいいのかもしれない。(実際はまだ多いのかもしれないし)
 

10月4日
 朝から大雨、切花用国華横綱の蕾を一つにしました。
 以前から注文していた菊の本がきました。4200円もしましたが、読み応えがありそうです。名人達の奥義が書いてあります。もっと早く手に入れていればよかったです。

10月5日
 所属する菊花会から、エントリーする鉢数の確認の葉書が届いた。
 会場が2会場あり、一つは神社の境内、もう一つは役所のロビーです。
 神社の会場は、3本仕立て盆姿の審査が11月1日、ダルマ・切花・福助が11月4日です。
 役所の会場は、3本仕立て盆姿と切花のみで、11月1日の審査です。
 三本仕立てでは、神社の会場だけに『精興春姫(競技花)』、『泉郷ひな祭』、『泉郷旅心』の3鉢を出品します。
 役所の会場には切花のみ出品とし、『泉郷ひな祭』、『泉郷五色』、『泉郷旅心』は出品を確定。『国華横綱』、『国華金山』のうち、早く咲いた方を出品予定です。
 ダルマは『泉郷旅心』、『泉郷五色』、『玉光院』の3鉢ですが、玉光院は丈をオーバーしそうです。
 福助は、『国華金山』、『国華金越山』、『泉郷旅心』、『泉郷五色』、『太平の花暦』、『玉光院』、『岸の北極光』の7鉢ですが、やはり玉光院が丈をオーバーしそうです。

 写真は『泉郷ひな祭』の5号鉢切花用です。今日現在まだ側蕾が4本も残っています。たいした世話もしていないのに立派に成長して、場所も取らずに、背丈オーバーも気にしなくていいので、管理がすごく楽です。今年の菊の中で一番期待できそうな気がします。

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