大菊栽培(その9)                     もどる   トップページにもどる 


11月7日
 所属菊花会審査結果。
 まずは切り花の『泉郷五色』
 首席を華宝に取られてしまった。2着です。
 大きさではちょっと負けてしまいましたが、優雅さでは負けた気はしない。でもインパクトが足りなかったか。
 
 
 ダルマの『岸の北極光』  4着。
 花芯に青みが残っていなく所属菊花会では評価が低いので当然の結果です。
 でもお客さんのインパクトは最高なのですけどね。役員のインパクトを獲得するには16弁が必要らしい。
 ダルマの『国華金山』 首席。
 2、3着の身長オーバー気味もあり、かろうじて首席を獲得しましたが、咲ききれなく盛り上がりがない花弁には、まだまだ腕が未熟であることを痛感してしまいます。
 福助の『国華金山』 首席。
 これもかろうじて首席だったが、ダルマと同じく咲ききれない花弁には、がっかりします。
 
 ダルマ・福助の首席獲得、切り花の2着は、4年前であれば喜ぶべきことだったが、今の自分にとっては満足はしていません。もっとも私の実力がこの程度であることは十分に分かっていますが、ネット仲間たちの菊の出来栄えから比べるとまだまだです。

 19日の表彰式に出席依頼があり、3年ぶりにコンパニオン付きの祝賀会に出られるので、それはそれで楽しむことにしましょう。

11月8日
 9日の第二菊花会に持っていく切り花は、聖光華宝か玉光院しかない。 
 聖光華宝を切ってみたけれど、色も出ていないし出しても入賞しそうにない。
 やはり玉光院の1花にかけるしかない。
 1日前の午前7時に切り萎れさせましたが、半日たっても花弁が萎れません。やわらかくなったのは12時間後でした。
 しかし綿詰め前は相変わらずだらしのない花です。
 花弁は全部で19枚だが、極端に短い弁、切れがヒドイ弁は前後のバランスを見て抜き取りました。
 弁のなかで、一部色が変化している部分がありました。
 珍しいのですが、審査で落とされる可能性もあるので、良い弁だったが抜くことにしました。
 4時間かけてパンパンに綿を詰めました。
 輪径を図ると26cm
 去年は28cmだったので2cmのサイズダウン。
 色も去年の方が良い感じがしました。
 
 水を与えて花弁をかたまらせることにするのですが、審査まであと9時間しかない。
 植物をパリパリにする方法として花瓶に家庭用洗剤をほんの少しいれることにしました。花すべてが固まりませんでしたが、なんとかなると思います。
 
 このような菊では、出品が恥ずかしいですが、名前を覚えてもらうためには出品しなければ始まらない。

11月9日
 朝7時に起き準備をしてから、切り花をバイクに積み込みました。 会場までは20分ですがゆっくり振動を与えないように走りました。
 ゆっくり凸凹道を避けて走ったつもりでしたが、到着してみると綿は無残にも飛び散っていた。
 蓋をあけたとたんガッカリしてしまいましたが、綿の除去をする手間が省けたと考えればまあ良しとしよう。

 第2回切り花は、1回目に比べると出品数が2/3くらいに減っていました。厚物も全体的に小ぶりでした。

 ライバルの一文字は私の花よりは小さいが、審査は輪系では無いので喜ぶことはできません。
 会員さんたちが打ち合わせをしている間、手が空いていたので、第一回切り花の処分を一人で行いました。
 審査までやることもなかったし、まずは菊花会のために下積み作業を行い名前を覚えてもらいたかったので積極的にやりましたよ。
 まだ時間があったので、5日に行われた福助の審査結果を確認しました。
 なんとか一等花で入選しておりました。よかったです。
 優等首席の隣に並べて比較をしました。
 花の大きさでは同じくらいでした。満開だったら望みがありそうでした。
 うまく咲けば近年中に首席に手が届きそうな感じがします。(たぶん)
 やる気が出てきました。
  
 さて審査が始まりました。
 審査員はもちろん上村先生です。

 一文字は大掴みと同じ審査のようです。
 一文字の中ではトップだろうけど、大掴みが良い花なのか私には見当もつかない。
 
 しかし、一見してすぐに私の花を指さしてくれました。
 部門での優等首席を獲得しました。ラッキーです。
 
 各部門の首席が出そろってから、総合審査に入りました。 この中に私の花が入っていることにうれしさを感じています。
 上村先生は30秒ほど考えて、なんと私の玉光院を指さしてくれた。
 総合トップ、最優等花に選ばれてしまいました。
 うれしいを通り越して、非常に気まずい雰囲気になってしまいました。
 
 審査講評では、今年の天候で一文字が大輪とならないのに、大きな花であり弁も切れていなくしわが綺麗に伸びていたことがトップの理由だそうです。
 
 いやー、札が3枚も懸かってしまって、それも農文協会長の特別賞まで。 
 2日前から綿詰めをして花弁を固めておけば、もっと見栄えが良かったと思う。
 
 
 切り花
   玉光院(輪径26cm15弁)
   一文字大掴み部門 優等首席
   総合審査 最優等花 
   農林漁村文化協会会長賞

 

 ハウス4棟で菊栽培している人たち相手に、ベランダ3畳の栽培場でたった一花だけで勝負して最高賞を取るなんて奇跡のようです。
 でも、この受賞で調子乗って、来年は肥料を与えすぎて惨敗しないようにしなければ。
 
 
 受賞のあと、上村先生とお話をしました。
 綿詰めのやり方を横須賀大会で植える花夢さんに教えてもらったことを話すと、『技術伝承が閉鎖的な菊づくりで熱心に若者に技術公開してくれている植える花夢さんは菊の発展のためにも非常にありがたいことです。』と言っていましたよ。

 さて、一年目でいきなり受賞したものだから、気まずくて会場に居づらかったので、お昼まで菊即売展で売り子を手伝ってして会に奉公しましたよ。
 これでこの菊花会をメイン活動せざるを得なくなる。
 出世はあきらめて(あきらめたいのだが)菊一筋に専念したい。(無理なことだが)

11月16日
 所属菊花会の会場当番を一日やった。勤め人なので土日に会場当番をしなければならない。でも、10月末からずっと土日は菊関係の行事、平日は毎日10時近くまで仕事をしており、家族サービスができない状態であった。 とうとう、家族から菊を自粛しろと怒られてしまった。
 一晩中考えたのちの結論は、所属菊花会を退会し、第二菊花会に専念するというものであった。
 家族に結論を言ったところ、あっさり『それがいい』と返事があった。『無理にやめなくてもいいわよ』と気を使った回答があるかと期待していたが即答だったのでガッカリです。家族いわく、次のレベル(F1ドライバーのように強いチームに移籍する)の菊花会に専念したほうがよいとのこと。『菊をやめて!』と言われなかっただけよかったです。
 所属菊花会を辞めると来年は3本仕立てを作る必要がなくなります。そして切り花に専念できます。
 5年前は切り花専門の栽培なんて面白くないと思っていたのですが、来年は切り花栽培がメインになってしまいます。ますます面白くなりそうです。
 さて、所属菊花会に退会意思を伝えなくてはいけない。ちょっと言いづらい。 

11月19日
 所属菊花会の表彰式がありました。 都知事賞とダルマ部門最優秀賞で檀上に上がりました。
 祝賀会は会費2000円でしたが、見事な会席仕出し料理でした。十分すぎるほど食べて飲みました。

 さて、退会の話をしたところ、意外とあっさり了承されました。私のことより、ある役員が良い花が咲かないから辞めるとのことをみんなで説得したことが話題に上がっていました。
 誰か私を引き止めるのかなとちょっと期待していたのですが、意外とそんなものなのですね。
 心おきなく退会できそうです。(でもやっぱりちょっと寂しいです。) 
 さて知事賞とダルマ部門賞の賞状とカップと景品をもらいました。でも、頂いても保管に困ります。
 ちなみに特別賞をもらえなかった会員の参加賞は、ウチダケミカルの育成液肥でした。(そっちがほしかった。)

11月23日
 所属菊花会の会場撤去日でした。
 この日は、第二菊花会の表彰式と重なっており、そちらから招待状が届いていたのだが、所属菊花会の義理を通すため、表彰式は断って、重労働である撤去を行いました。
 最後に打上げを行ったのですが、その席で会長から『若い君に辞められると困る。』と言われました。祝賀会では私が冗談を言っているのだろうと軽く流していたそうです。正直うれしかったけど、すでに心に決めたことですので、正式に退会の意思を伝えました。

11月24日
 第二菊花会の会場撤去日でしたので、子供たちを連れて、出品した福助鉢の回収に行きました。 朝の9時に行ったのですが、すでにほとんど撤収されておりました。
 役員に声をかけられ、賞状と賞品が事務所にあるので持って帰るようにと言われました。

 さて、農山漁村協会会長賞の副賞として、『菊作り名人奥儀第二巻』と『菊作りなんでも相談室』を頂きました。本当に副賞があることに驚きました。
 でも名人奥儀はすでに持っているし、相談室は図書館で2ヵ月連続で借りたので内容はすべて知っている。名人奥儀の第3巻(盆栽編)ならよかったのに。
 

11月29日
 所属菊花会の文化センター会場の表彰式がありました。盆姿の泉郷白情熱がスポンサー特別賞、切り花の国華吉兆が菊花会会長賞でした。
 こんなに大きなトロフィーを2本もいただきましたが、さっそく子供たちの遊び道具になってしまいました。
 さて、この菊花会の行事もこれで最後ですが、5年間も所属していたので思い出もいろいろあり、ちょっとさびしいです。(もう菊花会ネタも書けなくなるしね。)
 

12月6日
 国華園に注文していた秋苗がやっと届いた。

 所属菊花会の来年の競技花が『太平の銀月』だったので、私が会員の購入苗を取りまとめて10月末日に10苗を頼んだのですが、届いた時には、菊花展も表彰式も終了しており、おまけにこの菊花会を退会することになってしまった。
 そして『太平の銀月』の苗は、茎が硬く冬至芽の出ていない苗も混ざっており最悪の状態です。
 
 さすがに国華園も、冬至芽も出ていない苗では忍びないと考えたらしく、お詫び品としてなんと『国華八十天』が10苗サービスとして梱包されていた。
 つまり、銀月1苗にもれなく八十天が1苗サービスで付いてきました。
 
 とりあえず、私には競技花は必要なくなったので、冬至芽の出ていない一番状態が悪い銀月の苗を私が引き取ることにして、残りの苗と八十天を会長の宅に届けて、苗の代金を回収することができた。

 切り花として銀月を育ててみようと思います。しかしこの苗で来年新芽が出るのか不安です。

20年度の反省と来年の抱負

 今年は仕事が忙しくHPをなかなか更新できなかったが、2つの菊花会に参加して久しぶりに満足する成績を収めることができました。でもまだまだ克服すべき問題がたくさんありますので、来年に向けて反省をします。

@所属菊花会を退会し、1つの菊花会にしぼる。
 2つの菊花会の手伝い作業をしてしまうと、11月の土日がすべてなくなり家族サービスができなくなってしまうので、家族の指示により、レベルの高い菊花会に移籍することになりました。

A盆姿仕立てをやめ、切り花ダルマ、福助専門になる。
 所属菊花会を退会すると盆姿を作る必要がなくなるので、そのスペースで切花用1本仕立てに専念する。

B一文字の30cmオーバーを目指す。

 切花の一文字の鉢数を増やし、30cmオーバーかつ気品のある花を目指し、一文字部門連覇を目指す。

C培養土の突き固め植えをやめる。
 今まで実践していた突き固め植え方法では、根が鉢下まで回っていないことが判明した。来年は柔らかく植えて、根を旺盛に這わせてみる。

D栽培場温室化計画をアップグレードする。
 今年は側面に波板を張っただけであったが、まあまあ満足している。頭の中で来年のイメージが浮かんできているのでぜひとも実行してみたい。

栽培日記は21年度に続きます。


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