大菊栽培(その8)                      もどる   トップページにもどる


11月5日
 毎年この時期に仕事で日比谷公会堂に行ったあと、日比谷公園の菊花展に行くことが楽しみです。
 今年は輪径が大きくはなかったが、奇麗な色と船底型の花弁がそろっていた。参考になります。
 
 良い花がたくさんありました。思っていたほど出品数は少なくはなかったけど、ちょっとさびしげな感じは受けました。 いつものように売店で菊資材をゲットしました。

 さて、所属菊花会の審査結果が知りたかったので、夕方に見に行きました。

 まずは、こけし
  管物の部  
   泉郷五色 優等首席
 こけし
  一文字の部

   新玉光院 優等首席
   
 福助
  管物他の部

   岸の北極光 一等二席
 福助の部
  厚物の部
   
   国華金山 優等首席 
          所属菊花会会長賞

   国華越山 優等二席
 ダルマの部
  厚物の部
   
   国華金山 優等首席
          〇〇区教育長賞
   
   国華金山 優等二席

   国華越山 一等一席
 なんと、福助、ダルマ部門の総合首席を両方獲得! 
 こんなことなら、もっと日記を細かく書いておくんだった。
 菊花会を移籍して2年目で獲得したのはうれしいが、まだまだ反省点はあります。
 とりあえず、2部門の特別賞をいただいたので、この菊花会の祝賀会に参加できるのでそれは楽しみです。(コンパニオンはいるのかな?)

 正直な話、日比谷の菊を見た後では、『頑張らなければ!』と思うところがあり、まだ重陽会の門はたたけないです。
 8日が今年度最後の切り花審査なのでがんばります。 
 
 

11月6日
 8日の切り花用に出す予定の新玉光院。
 もうひとつ、玉光院も綿詰めを終えている。
 今回も、輪径が今一つ伸びなく24cm、良い花弁がなく14弁になってしまって非常に不利です。
 

11月7日
 明日の切り花に持っていく2花だが、バイクで持っていくと傷が付いてしまう。今回は地下鉄で行くことにしたため、ダンボールで梱包作業を行った。
 
 
 たった2花なのにこんなに大きなダンボールになってしまった。なんかあやしいものを運んでいるみたいで、駅員から不審者と見間違えられないか心配です。
 
 話はかわりますが、会長から電話があり来年の競技花の候補を考えてきてほしいとのこと。 さて、何にするかねえ。

11月8日
 本日、切り花第2回目審査日。
 昨日のうちに梱包したダンボールを押しながら地下鉄で会場に向かった。
 不審な物を運んでいる変な人がいるとジロジロ見られるかなと考えていたが、朝早かったので車内はすいており、はっきり言って何も問題はなかった。
 むしろ確実に運ぶことができた。
 家から会場までは30分、バイクとさほど変わらない。 
 梱包を開けてみると、綿が5個ほど落ちてはいたが、花痛みは全くなかった。
 審査の直前に綿をすべて取り除いた。
 すごい完璧な段取りです。
 一文字は全部で5花。
 審査員は即見で首席に新玉光院、二席に玉光院を指名してくれた。 ラッキー!
 新玉光院が、総合審査に進みました。
 惜しくも最優等は逃してしまったが、二席に選んでくれた。 特別賞獲得です。
切り花(2回目)の部
  一文字の部
    玉光院 優等二席
    花弁14弁 輪径25cm 

 花芯に青みが残っていないこと、弁が少し切れていたのがのが2着の理由だそうです。
 
切り花(2回目)の部
  一文字の部
    新玉光院 優等首席
           愛知製鋼賞
    花弁14弁 輪径26cm
 
 綿を詰めた時は24cmだったのだけど、もう一度図ってみると26cmありました。
 
 審査後に上村先生とお話をしました。
 『この菊花会ではあなたの一文字はトップなので、あなたは全国大会か日比谷菊花展に参加したほうが良い。さらなるレベルアップが図れます。』とのこと。
 全国も日比谷もレベルが高すぎてまだ参加できないことを話すと、『審査は相対評価なので、ここの菊花展に出品している今はあなたに欠点はないが、上位大会においてベテランたちと花を並べた時にあなたの菊の欠点が見えてくる。その欠点を知り、修正して入選することで腕が磨かれる。いつか全国大会に出品し、欠点が無くなるほどの腕前になったその時は、その部門で日本一だということです。』って言われてしまいました。
 ちょっと感動しました。
 
 審査後に家族が菊花展に来てくれました。
 妻には私の札の多さにビックリして、『2年目でちょっとやり過ぎなのでは?来年は控えたら?』と警告を受けてしまいました。 確かにそうだな。

 ちなみに、特別賞の愛知製鋼賞ってなにかと役員に聞いたら、鉄力あぐりの製造メーカーだそうです。
 なんと、副賞として鉄力あぐりがもらえるそうです。ラッキー。

 今年の菊づくりも終わり。

 菊の栽培場である3階のベランダは、冬場は布団干しに使われるので、とりあえずは家族に開放しました。
 
 
 そういえば、今年の菊花展では、組花を施行的に行いました。
 私にも出品依頼があったのですが、同種、異種とも出品花がなかったので辞退しましたが、実際は異種なのに2種類で出品したものもありました。また、天地人の高さがまちまちであったりして、北陸地方の皆さんが見たらお恥ずかしい仕立て方ですが、都内では初めての試みらしいので今後修正していきますので、温かく見守ってください。
 さて、来年は組花にも挑戦したいのですが、どうせならやはり一文字で勝負したい。
 玉光院(赤系)、新玉光院(黄系)、ときたら白色の一文字しかない。国華園の今年の10月のカレンダーを思い出し、国華園に『岸のプリンス』を注文しました。

11月23日
 新所属菊花会の表彰式がありました。
 朝9時の集合でしたが、早めに到着して来年用の冬至芽の状態を確認してみると、なんとダルマ鉢の根元付近がみんな掘り返されていました。おそらく芽を持っていったのでしょう。
 役員に話すと、この菊花会場は夜中でも出入りができるので、取っていく人が多いのだそうです。
 ベテラン会員が言うには、新花は確実に被害にあうので盆姿では出品しないようにしているそうです。
 特に優秀花は最前列に出されるので、警備巡回はしているが、賞を戴いた洗礼だと思ってくださいとのこと。
 ただでさえウド芽が出にくい金越山なのでショックが大きいです。
 しかも首席のダルマは鉢自体がどこにも見当たらない。鉢ごと盗まれたのかちょっと心配。
 
 神社でおごそかな奉納会が済んだあと、表彰式会場に行ったところで、会場に私のダルマ鉢が飾ってありました。安心しました。花は老化していましたが遠くから見る分には問題はありませんでした。
 
 さて、表彰式となりましたが、菊花会会員のほか、菊づくり講習会受講生、小中学校の生徒など、たくさんの人が参列しており、1時間半もかかってしまいました。

 
 
 さて、表彰式が終わったあと、お楽しみの会席料理と期待していたのですが、会場に菊花会会員だけが残って打ち上げパーティーだそうです。
 会員で一番若いのでテーブルのセッティング、オードブルとビールの配置を手伝いました。
 祝賀会はコンパニオン付きの会席料理だと勝手に思いこんでいた自分が恥ずかしいです。
 一番若い私がコンパニオン役でした。
 でも、楽しくお酒をいただきました。
 お酒もたくさん飲んでお開き解散となりましたが、帰り道に菊花会場に立ち寄ると、11月3日に出品した玉光院がまだ奇麗に咲いていました。8日に出品した2花は萎れていたのですが、この花はまだ十分鑑賞できそうだったので、最前列に飾ってあげました。
 手入れをしていると、上村先生から私の名前を覚えてくれていたようで、声をかけてくれました。
 来年は全国大会や日比谷の上位大会にぜひ出品してくださいとのこと。 菊は1年に1度しか作れないので、あと何十回も作れるものでもない。若いうちに経験することがとても大切ですよ。
 
 賞状とメダルをたくさんもらった。
 これはとてもうれしいことだが、上村先生のお言葉に考えさせられるものがある。
 

 『この道を行けばどうなるものか・・。危ぶむなかれ、危ぶめば道は無し。踏み出せば、その一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ。行けばわかるさ。』
                   BY アントニオ猪木


 行くか? 
 いや、もうちょっと考えさせて。
 

11月26日
 国華園に注文した秋苗が届いた。今年は早く届いたのでビックリです。
 岸のプリンスと泉郷八十波の2苗を頼んだのですが、いつも通りサービス品が入っていました。
 泉郷京女という黄色の管物です。捨てることもできず誰かにあげたりする対応に困るのでサービスしないでほしいです。
 さて、岸のプリンスには、大きめの花が咲いていました。 見た感じは玉光院と同じような花弁でしたので、1本切り花でも期待できそうです。
 泉郷八十波は来年の競技花です。短幹なので福助にも使ってみようと思います。

12月4日
 会社の管理職昇進試験の結果発表があった。私は見事に落選、かわりに後輩が合格してしまった。
 これで後輩が退職前までに辞めない限り、私の昇進の道は断たれてしまった。
 『非常に残念!』と思いきや、自分としてうまく身を退けたことに満足している。
 今まで敷かれていた出世レールからやっと外れることができ、後輩が身代わりとなってくれた。
 だって、管理職になると土日無し、休暇も取れなくなり長期休暇は絶対不可となってしまうのだから。
 もともと家族からも昇進は絶対反対されていたし、上司に波風を立てずにうまく退くことが出来たことに満足しています。そしてモチベーションは変わらず今まで通り係長としてバリバリ仕事をやっていけます。
 係長と言っても私の会社では大臣を陰で動かしている官僚みたいなポジションですからね。

 さて、懸案事項が無くなったことで、11月に菊のために長期休暇も容易に取ることができる。
 新たなる目標のレールが敷かれることになる。それは日比谷公園と全国大会に続くレール・・・。
 
 来年の抱負を書かなくては! 

12月14日
 所属菊花会から小包が届いた。
 中を開けるとカタログギフトが入っていた。
 ここの菊花会には、菊祭りの実行委員会とスポンサー企業が多数付いており、活動資金に余裕があるとこと。
 菊花展の副賞を賞金では還元できないので、入賞数をポイントとして換算し、カタログギフトなどの金券でもらえるそうです。
 ちなみにカタログの内容が結構豪華だったので調べてみると、15500円相当のものでした。 何にしようか。

21年度の反省と来年の抱負

 今年も仕事が忙しくHPをなかなか更新できなかったが、一つの菊花会に集中できたため、満足する成績を収めることができました。 ただ、上村先生からの言葉もあり、さらなるステップアップを目指すことにしました。

今年の反省(当初目標の考察)  
@所属菊花会を退会し、1つの菊花会にしぼる。

 仕事も最高に忙しかったので、1つにすることで集中することが出来ました。
A盆姿仕立てをやめ、切り花ダルマ、福助専門になる。
 これは正解であった。ただでさえ栽培所が狭いので、専門的な仕立てを目指す。
B一文字の30cmオーバーを目指す。
 一生懸命頑張ったのですが、無理でした。むしろ以前よりどんどん小さくなっていく。
C培養土の突き固め植えをやめる。
 これも良い感じでした。ほどよい硬さが良い。
D栽培場温室化計画をアップグレードする。
 屋根を追加して、前面に虫よけを設置、栽培棚を新設。でもまだ完成ではない。


来年度の抱負
@上位菊花展への挑戦
 行けば分かるさ。 まずは日比谷の雰囲気を味わいたい。

A一文字を極める
 上品な花を目指します。でも30cmオーバーは来年も狙います。

B栽培場温室化計画をさらにアップグレードする。
 まだアイデアがあります。完成形に近付けたい。


日記は来年に続きます。



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