大菊栽培(その13)                      もどる   トップページにもどる


10月26日
 もう一つの会場である文化センターに行って開花の状態を確認しました。
 泉郷五色がギリギリ間に合うかといったところでしょうか。
 会場で輪台とラフィアを結んでいたら、当番の役員がやってきて、『そのラフィアの結び方じゃ大変だろ?教えてやるよ。』と声をかけてくれました。
 今まで私は、ラフィアを10cmに切って、水につけてから縛っていたのですが、新しい方法を教えていただきました。つるし大根と同じ結びかたです。なるほどこれだと簡単で水にぬらさなくても締まって縛ることができます。 勉強になりました。

泉郷富水

泉郷旅心

泉郷五色

10月27日
 毎日、昼休みを抜け出して神社に見に来ている。
 この日も開花状態をチェックしていると、当番の役員がやってきて、『昨日、審査委員長がやってきたのだが、『あんたの菊で、ほぼ決まりだな。』って言っていたよ。』と教えてくれた。
 審査前だし、事実かどうかまだ分からないので、そうですかと答えておきましたが、チョット複雑な気持ちです。自分の納得のいく開花イメージにはチョット遠いし、他に良い菊が1鉢(ただし搬入時に花痛みをしている)ありますし、もし事実だとしたらご祝儀3万円は痛いです。
 別の役員にはフラワーベットのことを聞かれました。国華園の通販で入手したことを話し、今度みんなで買いましょうかと提案したところ、ぜひ参加させてほしいと言ってくれました。その方も搬入時の花痛みに心を痛めているそうです。
 来年の競技花の話もしたのですが、役員たちは厚物の赤色系統か、厚走りのどちらかを考えているらしいが、まだ具体的に役員会で協議していないとのこと。何だろう?

国華金越山
(神社)

10月29日
 家族サービスのため会場には行きませんでしたが、夕方になって会員から電話がありました。
 その会員とはそんなに面識があるわけではないのですが、相談に乗って欲しいとのことでした。5月の苗配布にもらった『国華白金』の花色が赤いので違うみたいなのですがなんでしょうか?という事だった。その会員が役員たちに聞いたところ、私に聞けば分かるのではと言われたそうです。また輪台を付けようと役員に聞いたら、25cmの輪台が良いと言われたのだがどこにも売っていないので持っていますか?とも相談されました。
 菊苗も自分で取り寄せて育てた方が確実だし、25cmの輪台なんてないことを答えておきました。10分くらい話していたのですが、電話のあとに妻がまた文句を言ってきました。『来年はあなたが講師をしたら?』(妻よ!私にも立場というものがあるのだよ)

10月30日
 福助と切花を菊花展会場に各自搬送しなければならないが、自家用車を持っていない。
 バイクで運べる容器を、ホームセンターで購入しました。
 大きな容器は、バイクのリアキャリアにちょうど良い大きさなのですが高さが45cmしかなく、福助の頂点が当たってしまう可能性があったので、透明なケースを上に付ける事にしました。
 大きなケースの蓋をジグソーで穴あけして、その上にはめ込みました。
 これで福助も安心して運ぶことができます。
 
 さっそく文化センター会場に切花を搬入しました。
 
泉郷五色(文化センター)
泉郷旅心(文化センター)
泉郷富水(文化センター)
国華金越山(切花)
 文化センターの審査日は11月1日の平日であるので、切花はこの日に持ち込みました。
 この切花は3本仕立ての国華金越山の1本を切花として出品しました。裾弁がだらしなく伸びているのが気になります。花直しをがんばったのですが、うまくいかない。切花は難しい!

 その後、神社に行って、新玉光院の状態を見に行きました。日陰の影響なのか花が伸びきれず小さく咲いていました。がっかりです。でもせっかくなので綿詰め作業をおこないました。
 台紙を載せて綿を詰めました。手前の花はまだ咲ききってもいません。
 台紙の大きさは21cmです。3本仕立てなのに去年の福助の花よりも小さいのにはガッカリです。
 役員さんたちには、葉の照りがすばらしいと褒められました。
 
 
 

11月1日
 審査は午後からなので、直前に花直しをおこないました。
 まずは新玉光院の綿を取り除きました。船底型になっているのですが、やはり花径が小さすぎて迫力がありません。
 来年はシェードをもっと早めて花径30cm以上をめざすぞ!
 
 ダルマの審査は11月4日なのですが、この日のうちに綿詰めをしなければ間に合いません。
 
 花径を測り、ひと回り大きい台紙をコンパスを使って作成しました。
 はさみで中心に穴を開けて、輪台と花の間に挿入しました。
 台紙をセットしました。
 さあこれからお楽しみの綿詰めです。
 綿詰めに集中していたので、途中で写真を取ることを忘れてしまいました。
 綿詰め後にタップリと水を与えておきました。
 
 
 綿が風で飛ばないようにフラワーベットを上に敷いて養生しておきました。、
 ちなみに地と人の支柱は斜めに挿し直して、左右に広く見せるようにしました。
 もう少し花径が大きければ最高なのだが、十分満足しています。
 私の目指しているのは『賞を取る菊作り』ではなく『見る人を感動させる菊作り』ですから。

 さて3本仕立ての審査は午後からなので、直前に花直しをおこないました。花首まで105cm以上ないと審査対象外なので、嵩上げしなければなりません。
 幸いなことに、3枝の曲げ部分が水平に曲げてあったので、5cm位は上げられそうです。
 
 コツのコツのやり方では難しいので、自分で考えたやり方で嵩上げをしました。
 まず、菊の幹をガッチリと支柱に結び付けて動かないようにしておきました。支柱の内側にもう一つダルマ支柱を打ち込んで空間を作りました。空間を作った後にダルマ支柱を抜き取り、この空間に支柱を移動させようと考えました。
 太い針金を鉢穴に通しておいてから、
 ゆっくりと支柱を上げていきました。2cmほど上がったところで、支柱は先ほど作った空間へと移動していきますので、茎と支柱が離れることはなく、さらに上げることができます。そして5cm上げたところで鉢と支柱との間に石ころを挟んで針金をペンチで思いっきり締め付けます。こうすると支柱が落ちることはありません。
 すばらしい方法でしょう?(でも今後はこの方法を使わないように丈を長く育てます。)
 でも、花直しがうまくいかない。裾弁がだらしなく2段目からは横に向いて直らない。
 一生懸命やっても元にもどってしまうので、これ以上花直しをするのはやめました。
 こんな仕立てではとてもじゃないけど大臣賞なんて無理です。
 一番手前が、私の金越山です。遠くからみると見ごたえがあるのですがね。

 さあ、勝負です。だけど仕事なので審査には立ち会えません。明日どうなっているのか気になります。
 その夜、4日の福助の審査に間に合わせるため、泉郷富水を暖かい家の中に取り込んで、開花を早める努力をしました。
 実はダルマ・福助の部門に、ライバルが国華金山を持ち込んでいるのを発見しました。そのダルマはよくできていたので、首席の座は取られそうです。
 福助も、私のと同じくらい大きかったので、負けそうです。 さすがに去年のような一人勝ちはさせてくれそうもありません。
 やはり、不安になるくらいじゃなければ、勝負も面白くないです。

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